借用書(金銭借用証書・金銭消費貸借契約書)を作成するうえでのポイント
このページは、借用書(金銭借用証書・金銭消費貸借契約書)を作成するうえでのポイントをまとめています。
借用書(金銭借用証書・金銭消費貸借契約書)とは、お金の貸し借りを行ったときに交わす書面のことで、法的には、金銭消費貸借契約書と呼ばれるものです。 「借用書の書き方」は、日常生活で利用される機会の多い「借用書(契約書・念書・覚え書き)」の雛形・様式・文例・書式・テンプレート・フォーマットをご提供しています。
また、借用書(金銭借用証書・金銭消費貸借契約書)を作成する上でのポイントや注意事項等についても触れていますので、ご活用ください。
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借用書と契約書
借り主だけが署名捺印して、貸し主に差し入れるものを「借用書」と言います。
借り主、貸し主の双方がともに署名捺印し、双方で保管するものを「契約書(金銭消費貸借契約書)」と言います。
準消費貸借契約とは
準消費貸借契約とは、既に発生している債務(既に、金銭の貸し借りがなされている)を、貸主と借主との合意により金銭消費貸借を目的とし契約することをいいます。(売掛金が支払われない場合に、お金の貸し借りとして契約する場合等に用いられます。)
強制執行認諾条件付公正証書とは
金銭消費貸借契約について「強制執行認諾文言」が入った公正証書を作成しておくと、借主が約束を守らない場合に、直ちに強制執行(差し押え)をすることができるという強い効力が与えられます。
借用書(金銭消費貸借契約)に記載する事項
・貸主・借主(連帯保証人を定める場合はその旨)
・元金の金額
・利息(利息を設定する場合)
・返済日
・返済方法(銀行振り込みによる返済・持参しての返済など)
・遅延損害金(返済日に返済出来なかった場合の、損害金や延滞利息など)
・不払いの場合の取り決め
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借用書に貼る印紙
借用書(金銭消費貸借契約書)には、記載された金額に応じて印紙(収入印紙)を貼らなければなりません。
記載された契約金額が
1万円未満 非課税
10万円以下 200円
10万円を超え50万円以下 400円
50万円を超え100万円以下 1,000円
100万円を超え500万円以下 2,000円
500万円を超え1千万円以下 1万円
1千万円を超え5千万円以下 2万円
5千万円を超え1億円以下 6万円
1億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 20万円
10億円を超え50億円以下 40万円
50億円を超えるもの 60万円
※印紙の有無は、借用書(金銭消費貸借契約書)の効力に影響を与えません。
保証人と連帯保証人について
保証人と連帯保証人は、お金を借りた人が返済できなくなった場合に代わりに返済する義務を負うという点では同じですが、次のような違いがあります。
お金を貸した人が、保証人に返済の請求をしてきた場合、保証人は「まずはお金を借りた本人に請求してください」と主張することができますが、連帯保証人はこのような主張ができません。
また、お金を借りた人が返済するだけの財産があるにもかかわらず返済を拒否した場合、保証人は「お金を借りた本人の財産でなんとかしてください」と主張することができますが、連帯保証人はこのような主張ができません。
最後に、保証人が複数いる場合は、保証人はその人数で割った金額のみを返済すれば保証人としての責任をはたせますが、連帯保証人の場合は、例え複数いた場合でも返済すべき金額の全額を返済しなければなりません。
担保・保証に関する契約書について
担保とは、債務者が債務を履行しない場合に備えて債権者に提供されるものを担保といいます。
担保には、「人的担保」と「物的担保」があります。
「人的担保」の代表例は、「保証人」です。
「物的担保」の代表例は、「留置権」、「先取特権」、「質権」、「抵当権」です。
約定担保物権・法定担保物権
法律に定められた要件を満たせば当然に成立する担保物権を、「法定担保物権」といいます。
「法定担保物権」には、「先取特権」、「留置権」があります。
当事者の合意によって設定される担保物権を、「約定担保物権」といいます。
「約定担保物権」には、「抵当権」、「質権」があります。