事業用定期借地権設定契約書の書き方
このページは、不動産契約書「事業用定期借地権設定契約書(事業用定期借地権設定契約のための覚書)」の書き方(雛形・テンプレート・フォーマット・サンプル・例文・定型文)をご提供しています。
「事業用定期借地権設定契約書」作成の際にご活用ください。
契約書・合意書・示談書の文例一覧はこちら
⇒ 契約書・合意書・示談書の書き方
このサイトのトップページはこちら
⇒ 文例書式ドットコム(TOP)
掲載文例の一覧をご確認いただけます。
このページで提供している文例について
このページで提供している「事業用定期借地権設定契約書」は、公正証書の作成に先立ち締結する契約書です。
なお、事業用定期借地権設定契約は公正証書で作成しなければ無効となりますので、この契約の締結後、公証人役場に出向き、この契約を内容とする公正証書を作成する必要があります。
公正証書作成の前段階の契約になりますので、契約書の表題(タイトル)を「事業用定期借地権設定のための覚書」とすることもあります。
事業用定期借地権設定契約とは
事業用定期借地権は、事業用の建物の所有を目的とした借地権であり、契約期間終了後、借地権が消滅する借地契約です。
契約期間終了後、借地人は建物を撤去し更地にして、地主に返還しなければなりません。
「事業用定期借地権」を設定するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
(1) 借地権の存続期間を「10年以上30年未満」もしくは「30年以上50年未満」に設定すること
(2) 借地上の建物を事業用(居住用を除く)に限定すること
(3) 公正証書によって契約を行なうこと
不動産契約書を作成するうえでのポイントはこちら
⇒ 不動産契約書を作成するうえでのポイント
契約書・合意書・示談書の文例一覧はこちら
⇒ 契約書・合意書・示談書の書き方
このサイトのトップページはこちら
⇒ 文例書式ドットコム(TOP)
掲載文例の一覧をご確認いただけます。
「事業用定期借地権設定契約書(事業用定期借地権設定契約のための覚書」の参考文例
以下参考文例です。
事業用定期借地権設定契約書
借地権設定者〇〇〇〇(以下「甲」という)と借地権者〇〇〇〇(以下「乙」という)とは借地借家法(以下「法」という)第23条第2項に定める事業用借地権の設定に関し、次のとおり覚書を締結する。
第1条(目的)
甲は別紙記載 (1) の土地を賃貸し、乙はこれを借り受ける。
2 上記記載の土地の賃借権(以下「本件借地権」という)は、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、法第13条の規定による建物の買取請求をすることができないものとする。
3 本件借地権については、法第3条ないし第8条並びに民法第619条の適用はないものとする。
第2条(存続期間)
本件借地権の存続期間は事業用借地権設定契約をした日から〇〇年間とする。
第3条(用途等)
乙は、本件土地を専ら〇〇〇販売事業の用に供する建物を所有するため使用するものとし、居住の用に供する建物を建築してはならない。
2 乙が本件土地上に建築する建物は別紙目録 (2) 記載の建物とする。
第4条(賃料)
賃料は月額金〇〇万円とし、乙は甲に対し毎月末日限りその翌月分を甲の指定する金融機関の預金口座に振込んで支払う。振込料は乙の負担とする。
2 前項の賃料には第6条に規定する駐車場使用料を含むものとする。
第5条(賃料の改定)
賃料は〇〇年毎に、社会情勢・経済情勢などを勘案しながら改定するものとする。
2 前項の改定時期及び改定割合によることが著しく不公平となったときは、甲乙は別途協議する。
第6条(駐車場)
乙は本件土地のうち建物の敷地を除く空地部分について、駐車場として使用することができる。
2 前項の駐車場としての施設の整備並びに維持と管理は乙の費用と責任において行うものとする。
第7条(保証金)
乙は甲に対し、保証金として金〇〇〇万円を預託する。 この保証金は無利息とする。
2 この保証金は、本件借地契約が終了したときに、乙の本件借地契約にかかわる債務を控除した残額を、甲は乙に返還する。
第8条(賃借権の譲渡・転貸禁止)
乙は本件借地権を他に譲渡・転貸してはならない。
第9条(増改築の制限)
乙は、本件土地上の建物を増改築し、又は新たに建物を築造(以下再築という)しようとするときは、あらかじめ甲の書面による承諾を得なければならない。
第10条(契約の解除等)
乙に次の各号の1に該当する事由があったときは、甲は何ら催告なくして本件借地契約を解除することができる。
(1) 第4条の賃料の支払を3か月以上怠ったとき。
(2) 第3条に定める使用目的に違反し、または土地の用法に違反したとき。
(3) 第8条に違反し、賃借権の無断譲渡・転貸をしたとき。
(4) 第9条に違反し、建物の無断増改築・再築をしたとき。
(5) その他この契約に違反し、催告したにもかかわらず是正しないとき。
第11条(公正証書による契約)
甲及び乙は、平成〇〇年〇〇月〇〇日を目途に、公証人役場において公正証書により、この覚書に基づく事業用借地権の設定契約をする。
第12条(登記)
甲及び乙は、前条の契約が締結された後速やかに、事業用借地権の登記をするものとする。
第13条(契約の費用等)
この覚書及び公正証書契約締結費用、並びに登記の費用は甲乙折半で負担する。
第14条(その他)
本件借地権の設定に関し、この覚書に定めのない事項及び疑義のある事項は、甲乙協議して定める。
第15条(附則)
本覚書は、乙が建物を建築する申込をするに当たり、本件事業用借地権を設定するものである。
この契約の成立を証するため本書2通を作成し、甲乙各1通を保有する。
平成〇〇年〇〇月〇〇日
(甲) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
商号 〇〇〇〇株式会社
代表者 代表取締役〇〇〇〇 印
(乙) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
商号 株式会社〇〇〇〇
代表者 代表取締役〇〇〇〇 印