建物の賃貸借に関する契約書の書き方

定期建物賃貸借契約書(1)の書き方


このページは、「定期建物賃貸借契約書(1)」(追加収録版)の書き方(雛形・テンプレート・フォーマット・サンプル・例文・定型文)をご提供しています。
「定期建物賃貸借契約書」作成の際にご活用ください。
文例は、このページの下部に掲載しています。

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賃貸借契約書においてよく使われる用語

敷金(保証金)
敷金とは、不動産の賃貸借契約を締結する際に、借り主が、次のような目的で、貸し主に預ける金銭のことです。
1.賃料の不払いに対する担保
2.借り主が負担すべき原状回復費用の前払い分
したがって、契約が終了し、借り主が不動産を明け渡した後、上記1~2の金額を控除した残額が、借り主に返還されます。敷金(保証金)の一部を返還しない旨の特約がある場合がありますが、この返還しない部分のことを「敷引き(解約引き)」といいます。

礼金(権利金)
礼金とは、不動産の賃貸借契約を締結する際に、借り主が貸し主に、契約締結の謝礼として支払う金銭のことです。「敷金」と異なり、借り主に返還されません。

土地の賃借権と地上権の違いについて

土地の賃借権と地上権の大きな違いは、次のとおりです。
・土地の賃借権は、勝手に譲渡できないが、地上権は、土地の所有者の
 承諾がなくても、他人に譲渡することができる。
・土地の賃借権は債権であるが、地上権は物権である


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「定期建物賃貸借契約書(1)」の参考文例

以下参考文例です。

定期建物賃貸借契約書

賃貸人 〇〇〇〇(以下、「甲」という。)と賃借人 〇〇〇〇(以下、「乙」という。)は、甲の所有する後記物件目録記載の建物(以下、「本件建物」という。)について、次のとおり、定期建物賃貸借契約(以下「本件契約」という。)を以下の内容にて締結した。

第1条(目的) 甲は、本件建物を居住の目的で乙に賃貸し、乙はこれを借り受けるものである。

第2条(賃料) 賃料は1か月金〇〇〇〇円とし、毎月〇〇日限り翌月分を甲の指定する銀行口座に振り込み支払うものとする。
2 第1項の規定にかかわらず、本件建物の賃料が、公租公課の増減、または不動産価格の上昇もしくは低下その他の経済事情の変動により、近傍類似の賃貸建物の賃料に照らして不相当となったときは、甲または乙は相手方に対し、将来に向かってその増減を請求することができる。

第3条(契約期間) 本件契約の期間は、平成〇年〇月〇日から平成〇年〇〇月〇〇日までの満〇〇年間とする。ただし、甲は乙に対して、期間満了の6か月前に期間の満了により本件契約が終了する旨を書面によって通知する。
2 甲が乙に対し、通知期間の経過後、前項の通知を行った場合には、その通知を行った日から6か月を経過した日をもって、本件契約は終了する。

第4条(更新) 本件契約は、前条の期間の終了によりその効力を失い、更新はしないものとする。

第5条(敷金) 乙は甲に対し、本件契約の成立と同時に、敷金として、金〇〇〇〇円を交付し、甲はこれを預かるものとする。ただし、敷金に利息は付さない。
2 甲は、本件契約の終了後、乙が本件建物を原状に復して甲に明け渡した日より〇〇か月以内に敷金を返還する。

第6条(賃借権の譲渡、転貸、原状変更等) 乙は、以下の各号に掲げる行為をすることができない。ただし、事前の書面による甲の承諾がある場合は、この限りではない。
(1) 本件建物の造作もしくは工作または模様替えその他原状を変更すること
(2) 本件賃借権を第三者に譲渡し、または本件建物を転貸すること

第7条(契約の解除) 乙が本契約の各条項に違反したときは、甲は直ちに本契約を解除することができる。

第8条(連帯保証人) 連帯保証人(以下、「丙」という。)は、本件契約に基づく乙の負担する一切の債務履行について、本契約期間中はもちろん、本契約が終了し、乙が本物件を明け渡し、かつ甲に対する債務を完済するまで乙と連帯して責を負うものとする。

第9条(明け渡し) 乙は甲に対し、本件契約が終了する日までに、本件建物を原状に復したうえで、明渡さなければならない。ただし、原状回復の内容及び方法については、甲乙双方がこれを協議する。
2 乙は、前項の明け渡しをする場合、事前に書面にて、甲に対し、明け渡しの日を通知するものとする。

第10条(協議) 甲及び乙は、本契約に定めのない事項が生じたときや、本契約各条項の解釈につき疑義が生じたときは、信義誠実の原則に従い協議し、円満に解決を図るものとする。

第11条(合意管轄) 本契約に関する紛争については、甲の住所地を管轄する地方裁判所を第一審の管轄裁判所とすることに甲乙は合意した。

第12条(公正証書の作成) 甲及び乙並びに丙は、本書作成後直ちに、本件契約を内容とする公正証書を作成することに合意する。

以上のとおり契約が成立したことを証するため、本書3通を作成し、甲乙丙各自署名押印のうえ、甲乙丙各自その1通を保有する。

平成〇〇年〇〇月〇〇日

賃貸人(甲) 住所  〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 〇〇〇〇 印
賃借人(乙) 住所  〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 〇〇〇〇 印
連帯保証人(丙) 住所  〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 〇〇〇〇 印

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