フランチャイズ加盟契約書(FC契約書)(2)の書き方
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「フランチャイズ加盟契約書(FC契約書)」作成の際にご活用ください。
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フランチャイズ契約について
フランチャイズ契約は、フランチャイズ・チェーン本部と加盟店がそれぞれ独立した事業者として契約します。
加盟店は、フランチャイズ・チェーン本部の社員ではありませんので、おたがいに独立した事業者としての、責任を確認したうえで、契約を締結しなければなりません。
優秀なフランチャイズ・システムであっても、リスクは必ずあります。そのため、フランチャイズ契約においては、リスクに対する措置や対策を必ず明記するようにしましょう。
フランチャイズ契約
フランチャイズ契約を締結する場合は、次の事項に関する条項が盛り込まれているか慎重にチェックしましょう。
・契約期間、更新条件、契約解除等
・取引条件に関すること
・テリトリー権に関すること
・フランチャイズ・チェーン本部に関すること
・加盟金・ロイヤルティに関すること
・加盟店の義務に関すること
フランチャイズ契約のポイント
フランチャイズ契約は長期に及ぶ契約です。契約内容は勿論大切ですが、そのほかにも確認しておきたいことがあります。次の事項も忘れずに確認しておきましょう。
・本部事業者の規模や事業の内容等
・本部事業者の財務状況
・出退店数(FC事業の将来性等を判断するため)
・フランチャイズ契約に関する訴訟の件数
・加盟に際しての研修又は講習会の開催の有無
・加盟者に対する継続的な経営指導の方法及びその実施回数
・従業員を雇用する場合の採算性
・テリトリー権は認められているか、認められていない場合は近隣の出店計画はどうなっているのか
・契約終了後にかかる制限(競業禁止や秘密保持義務等)
・ロイヤルティの計算方法・根拠
・オープンアカウントなど本部との相殺勘定・会計処理の仕組み
・契約義務違反に対するペナルティ
・契約解除の損害賠償金の額又は算定方法
フランチャイズ契約書と印紙税
フランチャイズ契約書は、その記載内容によって収入印紙を貼付しなけ ればならない場合(課税文書)と、収入印紙の貼付が不要な場合(不課税文書)があります。
収入印紙を貼付しなけ ればならない場合
そのフランチャイズ契約書が「継続的取引の基本となる契約書」である場合。
「継続的取引の基本となる契約書」とは、継続する売買を行うため、商品名・単価・対価の支払方法等を定めている契約書のことをいいます。収入印紙を貼付しなければならない契約書に、収入印紙を貼っていなかった場合でも、契約書自体が無効になることはありませんが、税務調査で貼付もれを指摘された場合には、本来貼付すべき印紙税に加えて、2倍の印紙税を納付しなければなりません。
収入印紙の貼付が不要な場合
そのフランチャイズ契約書が「継続的取引の基本となる契約書」ではない場合。たとえば、商標等の使用を許諾する契約書等
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「フランチャイズ加盟契約書(FC契約書)(2)」の参考文例
以下参考文例です。
フランチャイズ加盟契約書
株式会社〇〇〇〇(以下、「甲」という。)と株式会社□□□□(以下、「乙」という。)は、次のとおりフランチャイズ契約を締結しました。
第1条 甲は、乙に対し、乙が甲の指定する付属商品目録記載の商品 (以下、「商品」という。)を販売するために、甲の認定した店舗(以下「契約店舗」という)において、甲の商標・サービスマーク・その他の標章(以下「商標等」という)を使用することができる。ただし、商標等の使用に当たっては、乙は、甲の指示に従う。
2 契約店舗の運営は、乙が乙の名の下に、かつ、乙の責任で行う。
3 乙は、商品販売を行うにつき、甲が乙に開示した事項を十分に理解しなければならない。開示事項は、乙の利益等の確保を保証したものではない。
第2条 乙は、契約店舗に関するフランチャイズ・システムの加盟金として、1店舗あたり〇〇〇万円(消費税別途)を、本契約締結後〇〇日以内に、甲に支払う。
2 乙は、契約店舗に関する仕入商品の保証金として、1店舗あたり〇〇〇万円を、本契約締結後〇〇日以内に、甲に支払う。
3 甲は、本契約終了後、乙の甲に対する債務を当該保証金から控除のうえ、残金を乙へ返還します。なお、保証金には金利をつけないものとします。
第3条 乙は、甲に対し、契約店舗において販売されるすべての商品の総売上高の〇〇%を、ロイヤルティーとして支払う。
2 ロイヤルティーの計算期間は、毎月〇〇日より〇〇日までの総売上高を基礎に算出し、乙は、翌月〇〇日までにこれを甲に支払う。振込手数料は、乙の負担とします。
第4条 甲は、乙の契約店舗に随時立入り、商品の品質・サービス等について、設備・備品・ユニフォーム・資材・乙の商品が乙に貸与したマニュアル基準に適合しているか否かを検査し、かつ、乙が本契約の諸事項を誠実に遵守しているか否かを検査することができる。
2 前項に定める立入り検査により、甲が改善の必要がある旨乙に要求した事項については、乙は、直ちにその要求に従わなければならない。
第5条 乙は、契約店舗の店舗設備、備品等を関連法令に従い適正に維持しなければならない。
第6条 乙又は乙の従業員は、契約店舗開設前に、甲の指定する研修場所において研修を受け、甲より研修終了の認定を受けなければならない。研修の詳細については、別途定める。
第7条 甲は、契約店舗における個別販売促進を目的として、販売促進の企画を乙に提示するとともに、販促計画に基づき、販促物を作成し、乙に提供します。
2 甲が支給する販促物は、乙の実費負担とします。
第8条 乙は、契約店舗内外装の設計・デザインに関しては、甲の指示に従う。
2 乙は、乙の費用負担で、甲の承認する施工業者に契約店舗の店舗内外装を施工させる。
第9条 乙は、甲に対し、毎月〇〇日までに下記書類を提出しなければならない。
① 営業報告書
② その他、甲が提出を求めた書面
第10条 乙は、甲の設定指示する標準価格を尊重します。
2 乙は、契約店舗において、甲の指定する物以外の商品を販売する場合、甲の事前の書面による承認を得なければならない。
第11条 甲は、乙に供給した商品・原材料・備品並びに資材を含む営業消耗品の代金を、毎月〇〇に締切り、翌月〇〇日までに、乙に請求します。
2 乙は、甲の請求代金を当該月の〇〇日までに甲に支払う。
第12条 乙は、第3条並びに第11条に定める支払期限を遅延したときは、甲に対し、支払遅延額につき1日当り年利〇〇%の割合の遅延損害金を支払わなければならない。
第13条 乙は、その営業に関して、第三者との間で法的紛争が生じたときは、その当該紛争から甲を免責し、かつ、甲に損失の及ばぬよう解決を図らなければならない。
2 乙は、契約店舗に関し、乙の費用負担で、甲の要求する損害保険に加入します。
第14条 甲が乙に供給した商品が、第三者の財産及び身体に損害を及ぼすことが予想される場合は、乙は、速やかに甲と協議して処理解決します。
2 乙が当該損害を検出した場合、乙は、甲の指示に基づき甲の処理解決に協力するものとし、これらの処理解決に要した費用は甲が負担します。
第15条 乙は、甲より許諾された商標等を、契約店舗の運営以外に使用してはならない。
2 乙は、前項の商標等を登録してはならない。
3 乙は、本契約終了後に商標等を使用してはならない。
第16条 乙は、乙自身あるいは第三者をして契約店舗で販売している商品並びに類似商品を、契約店舗以外で販売してはならない。
第17条 乙は、本契約上の地位・権利を第三者に譲渡してはならない。
2 乙は、第三者に対し、本契約に関するサブ・ライセンス又はサブ・フランチャイズを設定してはならない。
第18条 甲、乙は、次の各号の一つに該当する場合、期限の利益を失い、相手方に催告しないで、直ちにこの契約を解除できる。
① 本契約の個別条項に違反したとき
② 信用状態の悪化等あるいはその他契約解除につき相当の事由が認められるとき
第19条 本契約期間は、契約日より満〇〇年間とし、甲乙いずれも終了〇〇月前までに文書により異議を申立てない場合、本契約は、更に〇〇年間自動更新されるものとし、以後もこれに従う。
第20条 乙は、事由のいかんを問わず、本契約が終了したときは、甲に対し、乙が設置した設備・備品・内外装の買取請求権を有しない。
2 甲は、乙が自らの費用で看板等を除去せず、そのため商標等の信用を害するおそれがあるときは、自力で看板等を撤去・処分することができ、乙は、甲から撤去・処分費用を請求されても異議はない。
3 乙は、乙の責に帰すべき事由により本契約を解除されたときは、解除後〇〇年間は、甲に類似する事業を行ってはならない。
第21条 本契約に関する紛争の管轄裁判所は、甲の本店所在地を管轄する裁判所とします。
第22条 本契約に定めのない事項、又は本契約の条項の解釈に関して疑義が生じたときは、甲乙誠意をもって協議の上、これを決定します。
以上、本契約成立の証として、本書を二通作成し、甲乙は記名押印のうえ、それぞれ1通を保管します。
平成〇〇年〇〇月〇〇日
(甲) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
株式会社〇〇〇〇 代表取締役〇〇〇〇 印
(乙) 住所 〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
株式会社□□□□ 代表取締役□□□□ 印